研究内容

比較農業論講座

当講座は、専門化が進む農学研究にあって人間活動と資源・環境・生命をめぐる諸相を包括的に扱い得る複合領域を研究対象としています。この領域での学術研究を深化させ、同時により包括的な枠組みを構築し、生態環境条件に応じた資源管理法や保全・修復技術など具体的な方策の確立を目指します。具体的な研究内容は以下の通りです。

研究内容

環境要因および人為的選抜による作物の栽培化過程の理解と応用

植物が生存戦略として獲得し、ヒトによる栽培化の過程で蓄積した有用形質を遺伝的側面から捉え、結果として起こる生理・生化学的あるいは形態的変化を明らかにし、その知識を基盤として持続的な生産を可能とするための育種法や栽培技術の確立を目指しています。

家畜の遺伝的多様性と有用遺伝資源の活用

肉牛、乳牛、馬、鳩などのフィールドデータを収集し、統計遺伝学的解析に基づいて家畜の遺伝的多様性を明らかにし、有用遺伝資源を発見・保存・活用してい く研究を進めています。バイオインフォマティクスを応用し、量的形質遺伝子座（QTL）探索に関する検討も進めています。

社会・生態システムとしての土地資源を評価する手法の開発・適用

持続的な土地利用実現のため、土地資源を社会・生態システムとして捉え、土地をめぐる物質循環、人による土地利用のありようを評価・分析します。